2019

01

25

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マガイの子.名梁和泉



鞍臥の山にはマガイと呼ばれる獣が棲む。不用意に『お山』を訪れた者が大人ならば五体を引き裂き、子供ならば頭から飲み込んで偽物を産み落とす。その子供はマガイの子と呼ばれた。東京の美大に通う坂見風哩は、幼い頃に一緒に従兄と『お山』に入り従兄は惨殺、風哩は助け出されたが記憶はなくマガイの子と囁かれていた。美大での指導教授のセクハラで追いつめられる風哩。一方で、鞍臥に残る高校生の弟・怜治も集落に入り込んだ文化財保護のNPO団体に狙われる。

セクハラで悩む風哩が徐々に追いつめられ、どうなっていくのか。それだけでも面白そうなのに、鞍臥に残った怜治はどうなるのか。比重は半々、風哩と怜治が交互に中心になって話が進んでいきます。ありがちな暗さが風哩と怜治にはなく、むしろ風哩は短気で行動的です。姉弟愛も麗しく世界観も広い一冊でした。
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