2016

09

03

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竜の雨降る探偵社. 三木笙子



竜の雨降る探偵社/沈澄池のほとり/好条件の求人/月下の氷湖

何百年もの間、竜神が住むといわれた湖を守り続けた神社の神主、水上櫂。
現在は雨天のみ営業と噂される探偵業を営んでいる。幼馴染の和田慎吾は、
店子となった櫂の事務所を今日も訪れ、取引相手に住所間違いの郵便物が
多過ぎることを話す。そして数日後、その会社の受付女性が失踪し、慎吾は
櫂の事務所を再び訪れる。(竜の雨降る探偵社、より)

高度成長期の昭和を感じる背景です。湖の干拓工事に伴い、神社をやめて
新宿で探偵業を営む櫂と、湖一帯の地主の次男で建設会社を任されている
慎吾は幼馴染であると同時に干拓事業に関しては、相対する立場にいます。
意外にも処世術に長けて謎を解く櫂と、追い目を感じながらも櫂の手助けを
する慎吾。最後に、多くのナルホドが押し寄せます。

リンク情報: 帝都探偵絵図シリーズで帝都随一の絵師、有村礼先生。
名前だけ登場。「別れの雨」に描かれている男性が誰だか気になります。
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2015

11

22

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クラーク巴里探偵録. 三木笙子



幽霊屋敷/凱旋門と松と恋/オペラ座の怪人/東方の護符

巴里で路頭に迷った晴彦は人気の那須一座に拾われ、番頭・孝介の家に
居候している。ある日、何故か幽霊退治に行く孝介の供をすることになり、
ポルターガイストが騒ぐという、デュポア家を訪れた。指示を器用にこなす
晴彦は、やがて孝介に認められていくのだが...。(幽霊屋敷、より)

曲芸一座の番頭・孝介に贔屓筋から持ち込まれる難題の数々。晴彦は
それを手伝い、孝介の信頼を得ながら助手?として行動を共にします。
ですが、まぁ、ある争いごとに巻き込まれていくと言うか何というか......。
探偵録の直球で楽しめたので、そこは微妙でした。

2015

11

06

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百年の記憶. 三木笙子



哀しみを刻む石

水晶宮/記憶する琥珀/翡翠の声/蓮大銀山/天の支石/紫水晶決壊

久守徹は祖父の住む田舎に引っ越し、野見大地と出会う。大地は石に
残った記憶が見える。そして、祖父がまた必ず会おうと約束した人物を
亡くなった祖父の代わりに待っているという。祖父の形見である琥珀に
残る記憶を引き継いで。だが、その力は大地だけのものではなかった。

再会の約束をした相手を百年も待ち、更に記憶を譲り受けた孫までが
待ち続ける。終点はどこなのか。不安がよぎりましたが、明るい余韻で
終わりました。美しすぎる約束は百年という年月をも軽く超える。しかも、
美しすぎてもイラっとこず。少しは心が美しくなったのでしょうか。

決壊石奇譚 百年の記憶を改題

2013

12

13

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人形遣いの影盗み. 三木笙子



びいどろ池の月/恐怖の下宿屋/永遠の休暇/妙なる調べを奏でよ/
人形遣いの影盗み/美術祭異聞

政界の要人である田無代議士夫人の影が盗まれ、高広の義母に相談が持ちかけられた
製糖会社の仁井田社長邸の専用劇場を見に行った際、杮落しのために爪哇から来ている
影絵芝居一座の長に影を盗まれ、以来、暗い寝室に閉じこもっているという。義母のため、
動き出した高広と礼は、この件に怪盗ロータスを想う。(人形遣いの影盗み.より)

帝都探偵絵図シリーズ第三弾です。「恐怖の下宿屋」「永遠の休暇」など、今までにない
ブラックなタイトルに横溝的展開を勝手に連想、綺麗に裏切られました(笑)。第一弾収録
「怪盗ロータス」でデビュー、その後音沙汰なかったロータスが、表題作で再登場します。
今回あまり前面に出ませんが、意外な人物との絡みがあり、今後大きく展開しそうです。
高広の下宿先や森恵の学校の話もアリ、盛り沢山の一冊です。

帝都探偵絵図シリーズ:
人魚は空に還る. 
点灯人/真珠生成/人魚は空に還る/怪盗ロータス/何故、何故
世界記憶コンクール. 
世界記憶コンクール/氷のような女/黄金の日々/生き人形の涙/月と竹の物語
里見高広:編集長以下2名至楽社の雑誌記者
有村礼:帝都随一といわれる絵師
安西省吾:東京地方裁判所検事

2013

12

04

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世界記憶コンクール. 三木笙子



世界記憶コンクール/氷のような女/黄金の日々/生き人形の涙/月と竹の物語

高広の通う質屋は、友人となった兎川博一と父親が店を切り盛りしている。物覚えがよく
近所で「帳簿いらず」と言われている博一が、記憶力で世界一を決める勝負はあるのかと
高広に聞いてきた。破格で引き受けた副業が、実は悪事ではないかと心配になったのだ。
その話に礼はいつもの如く、高広に解決を求める。(世界記憶コンクール.より)

奇天烈なコンクールと質屋の構造からホームズの一編を連想し、高広に解決をせがむ礼。
落とし所は目新しくはないですが、明治の香りと相俟って安心して読める連作短編集です。
全作収録「点灯人」に登場した森恵の成長が見られる一編、高広と礼の出会いがイキナリ
登場する一編など。シリーズの厚みを感じさせる一冊でした。

帝都探偵絵図シリーズ:
人魚は空に還る. 点灯人/真珠生成/人魚は空に還る/怪盗ロータス/何故、何故
里見高広:編集長以下2名至楽社の雑誌記者
有村礼:帝都随一といわれる絵師

2013

11

23

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人魚は空に還る. 三木笙子



点灯人/真珠生成/人魚は空に還る/怪盗ロータス/何故、何故

明治40年代。至楽社に勤める雑誌記者・里見高広と、帝都随一の絵巧者との
呼び声も高い有村礼は、北の海から人魚を連れてきたと話題の見世物小屋を
訪れた。だが、富豪に売られることになったその夜、観覧車に乗りたいと願った
人魚は、観覧車の頂上で客車から消えてしまう。(人魚は空に還る. より)

本を裏返せば、心優しき雑誌記者と超絶美形の天才絵師、探偵物語の文字。
となれば、ホームズ=礼、ワトソン=高広と思いますよ。今までの経験?から。
ですが、本シリーズは逆なのです。高広の視点で記述されていますが、彼が
探偵なのです。頭脳も美貌もあるホームズと平凡すぎるワトソンのバランスが
あまりにもなミステリに、引き気味のワタクシにはいい感じのバランスでした。
バランスのとれた登場人物に、時代の香りもオイシい短編集です。

帝都探偵絵図シリーズ:
里見高広:編集長以下2名至楽社の雑誌記者
有村礼:帝都随一といわれる絵師

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