シカフ衛星C ミステリ・ホラー:マニアック=7:3 地味に更新中
外科医の速水秀悟は先輩医師のピンチヒッターで療養型病院の当直バイトに入り、ピエロの仮面を被り銃を持った男に病院を占拠される。だが、ピエロの行動には謎が多く、一方で院長や当直の看護師の行動も何かを隠しているようにみえる。速水は次第に院長たちの隠していることこそが、ピエロの目的なのではないかと疑い始める。そして、看護師の一人が殺害された。
一般的な人質籠城ではなくピエロは1階に、速水たちは2階から上にはいますが行動は自由になっています。1階のピエロ、院長と当直看護師ふたり、速水とピエロに撃たれた女の3組が互いを探り合う中で、看護師のひとりが殺害され緊張が高まっていきます。患者や手術室の様子で速水が感じた違和感も回収されて終わります。他にも○○病棟という作品があるようで、病院を舞台にしたのみのシリーズなのか速水がまた巻き込まれるのか、巻き込まれ第二弾だったらかなり悲惨です。
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あらゆる学問分野に対して力を注ぐ財団・丸田グループの日本総合心理学研究所に勤務する諒次は、国際シンポジウムの開催を1ヶ月後に控えた所内の遽しい空気の中、奇抜な髪と服の少女と出会う。一方、友人の佃は世田谷区で人を襲う豹や行方不明の小学生を追っていた。やがて、奇形の動物を調べていた完司と集まった時、目の前に豹が現れる。
自覚のあるなしに関わらず三者三様に追われる友人たちが再会し、さてこれからどうなるのでしょう。多方向から事件が起きて、どことどこが繋がりどこへ向かっているのか全くわかりません。心理学の先に著能力的なものがあり、遺伝子工学の先に何が絡まってくるのでしょう。記憶のあるうちに次を読まないとです。
茎田諒次:日本総合心理学研究所文化心理学課
佃啓一:週刊ひふみ記者、茎田の高校時代からの友人
鷹沢完司:主に北欧の通信社勤務、茎田の大学時代からの友人
鷹沢悠子:日本総合心理学研究所文化心理学課、諒次の同僚、完司の姉
想いを伝えるシチュー
似ているシチュー/ホームパーティーの落とし穴/ゆっくり、育てる/窓から見えない庭/やわらかな朝に
スープ屋しずくのランチタイムでアルバイトしている梓の友人・忠司は引篭から脱し、料理で社会復帰したいと希望した。そのため浅野は料理を教えることになったが、対人に不安のある忠司のためにまず浅野が梓に教え、梓から忠司に教えるという形をとった。だが、返って忠司は自信を失くしていると聞き、味の確認に慎哉加わるのだった。(やわらかな朝に、より)
今は亡き浅野の妻・静句。その想いを汲み、浅野のみならず慎哉も忠司のために動きます。静句を知る人たちにとって彼女は未だ心に強く残っています。浅野に惹かれる理恵は、彼らの行動からそのことを改めて気付かされ愕然とします。それが彼女にどう行動させるのか、あんまり引っ張られてもなぁと思いつつ展開を待ちます。
シリーズ情報:スープ屋しずくの謎解き朝ごはん.今日を迎えるためのポタージュ.想いを伝えるシチュー.
今日を迎えるためのポタージュ
モーニングタイム/シチューのひと/山奥ガール/レンチェの秘密/エピローグ
大学3年生の梓には中学時代の友人が二人いた。一人は裁判官を目指している詠人、もう一人は高校2年生から引きこもっている忠司だった。その理由を探すため梓は忠司の高校の友人に会い、麻野静句という警察官に辿り着くが、静句は既に亡くなっていた。彼女を知るために、彼女の夫・麻野が営むスープ屋しずくのアルバイトを始める梓だったが、やがて脅迫状を受け取る。(レンチェの秘密、より)
短編連作では一番面白かった話、今後広がるであろう話をピックアップしているのですが、前回は見誤りました。こんなに早く麻野の妻の死がクローズアップされるとは思っていませんでした。このシリーズにはレギュラー以外の人物が、今までになかったその人の理由で突然参加する人がいるから面白いのかも知れませんね。ポタージュ熱は上がるばかり。ミキサーが欲しくなっています。
シリーズ情報:スープ屋しずくの謎解き朝ごはん.今日を迎えるためのポタージュ.
嘘つきなボン・ファム/ヴィーナスは知っている/ふくちゃんのダイエット奮闘記/日が暮れるまで待って/わたしを見過ごさないで
飲食店などのクーポンや新規店の情報などを掲載した無料の小冊子イルミナを担当している理恵は、4人しかいない部署の人間関係でストレスを抱えていた。ある朝ふと入った早朝営業のスープ屋。店主・麻野は提供するスープで理恵の体を癒やし、更には数日の間に起きた出来事の謎を解く。(嘘つきなボン・ファム、より)
殺人事件を解き明かすばかりがミステリではありません。日常で起き得る謎を解き明かす、スープ屋店主。レギュラーは常に出ているようですが、視点人物は短編によって変わります。個人的なことですがポタージュスープ愛の強いワタクシは、猛烈に飲みたくなりました。
シリーズ情報:スープ屋しずくの謎解き朝ごはん.
警視庁特別捜査第三係・淵神律子
藤平の元に大学時代の友人・北原の母親と婚約者が訪ねてきた。2週間ほど前から行方がわからないばかりか、1週間前に女性を拉致・監禁しているのではないかと刑事が調べているという。女性の部屋には北原の指紋や血痕が残されていた。それだけ証拠があれば、律子は無駄ではないかと思いながらも藤平、円と時間外に調査を始める。
証拠はあってもどこか釈然としない、どこかに突破口はないのか。藤平の効率的なアポイントをこなし、小さな矛盾をみつけながら徐々に犯人に迫っていきます。オペレイターはどこで絡むのか、なかなか背景を見せてくれません。
シリーズ情報:スカーフェイス.デッドリミット.ブラッドライン.
警視庁特別捜査第三係・淵神律子
1ヶ月後。連続殺人犯逮捕の際に重傷を負った律子の職場復帰初日、警視庁に出頭してきた男は人体の一部と指輪、パソコン、イヤホン、メッセージカードを持っていた。その指示により律子に常にイヤホンを付け、パソコンの画面に映る女性を探す。女性が窒息死するまでのタイムリミットは48時間だった。一方、母親から用の得ない電話を受けた律子に代わって律子の実家を訪れた景子の身に危険が迫る。
前作の終わりに登場したオペレイターに、本作も翻弄されます。事件自体はタイムリミットもあり面白いのですが、律子の母親から用を得ない電話がきて律子は職場復帰日なので行けず、だからといって休みの日に他人の家に行きますかね。景子は危険ホイホイというか転がり込んでいくタイプなのでしょうか。
シリーズ情報:スカーフェイス.デッドリミット.