2020

05

12

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マタギ奇談.工藤隆雄



歴史のはざまで/マタギ伝説/賢いクマ/山の神の祟り/不思議な自然/人間の不思議な話

怪談実話だと思っていた本書、夜は読めないとなかなか読み始められなかったのですが、読んでみたら縄文時代から続くマタギの文化・伝承でした。1974年の第二次ヒマラヤ雪男探検隊にマタギ4名が参加したそうです。2年前の第一次ヒマラヤ雪男探検隊で雪男の足跡を発見できたのですが登山家だけでは追跡できず、マタギの力が必要となったとのことです。最後の白神山地のマタギの言葉が印象的です。国は自然を守るということは誰も入れないことと思っている、マタギが山を調整してやらないとだめになる、机上で考えているから見当違いなことばかりやっている、と。
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2020

01

25

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憑き歯.五味弘文



ー 密七号の家 ー

郷土史資料館に赴任した笹川は『密伍號』と書かれた土蔵の調査で不気味な体験をした。土蔵について調べようと入った収蔵室で、それぞれ永久歯が全て揃った密弐號から伍號までの桐の箱を見つける。やがて、笹川はそれらがこの土地に繰り返し起こる惨殺事件と関わること、呪いが感染していくことに辿り着く。

「憑き歯」というタイトルと「密七号の家」というサブタイトルが、どう繋がるのかと思いましたが、見事に繋がりました。笹川と次女の咲希が交互に視点人物になり、話が進んでいきます。なので、話は複雑な部分もありました。後が怖いとかお風呂で髪が洗えないとかの怖さはなく、じっくり怖さと謎に迫る感じです。筆者はお化け屋敷のプロデューサーだそうで、ツボを良く心得ていらっしゃる。

2019

10

22

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炎の放浪者.神山裕右



14世紀初頭のヨーロッパ。パリの鍛冶屋ジェラールは、フランス王の腹心に妻を人質に取られ、逃亡した神殿騎士アンドレを探す旅に出た。だが、追うごとに自らもローマ教皇側に狙われる。殺害された修道士たちが守っていたものは聖遺物の行方を示し、ジェラールは大きな陰謀に巻き込まれていく。

例え身を隠そうとも、その力を利用しようと思う者から逃れられない。ジェラールも権力者たちに翻弄されてしまいますが、最後が幸せになれたのか救われなかったのか、歴史に弱い者としてはついていけませんでした。著者の作品は3作目ですが、最重量と思います。

2019

10

16

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真実は間取り図の中に.皆藤黒助



半間建築社の欠陥ファイル

鬼とシェアハウス/開かずの間の巨人/彼氏の解体/鎹のような家

欠陥案件:何かしらの欠陥を抱えているため思うように進まない案件
工務店社長が欠陥案件を持って来た。施主は65歳女性、約1年前に建てたオール電化の新築一軒家を、半年の間に4回増築、この度5回目の増築依頼があったのだ。半間と環奈は施主を訪ね、施主は鬼を追い出すために増築すると言う。半間は鬼の正体を図面に落とし込む。

増築の理由は鬼、ですが、あまりホラー要素がありませんでした。無くはないのですが、横溝的なおどろおどろしさはありません。もっと人の内面に比重のある爽やかなホラー?です。

半間樹:設計事務所半間建築社代表、一級建築士
三宮環奈:同職員、大工

2019

09

28

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カタコンベ.神山裕右



洞窟での潜水を専門に行うケイブダイバーの東馬亮は、発見された大規模な鍾乳洞の調査に参加するため新潟に向かった。自分の考えが正しければ5年間探し続けていたものが、その洞窟で見つけられることを願っていた。5年前に父を亡くした大学院生の水無月弥生も発見時に撮影された動物の骨の調査のため、マカロフを手にした男も洞窟の調査に向かう。だが、東馬の到着前に大規模な崖崩れが発生、弥生を含む第一アタック班が閉じ込められた。水没までは5時間、東馬は単身救助に向かう。

洞窟の中には次々に発生する崖崩れ、水没までのタイムリミット、殺人犯、銃を持つ男など多くのものが犇めき合っています。東馬は贖罪のため単身洞窟に向かいますが、第一アタック班と合流してからも落石や鉄砲水、見えない殺人犯に翻弄され、一体誰が生き残れるのでしょう。過去の傷にも溺れ過ぎない、程よい湿度でした。

第50回 江戸川乱歩賞受賞作

2019

07

30

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サスツルギの亡霊.神山裕右



子連れ同士の再婚で兄弟となった篠田英治と矢島拓海。母に続き父が亡くなったことを機に疎遠になった。研究者として隕石調査隊に加わった南極で行方不明となった英治。その2年後、カメラマンの拓海の元に英治の死の真相が知りたければ南極に行けというメッセージと、同時期に越冬隊の密着撮影の仕事の依頼が舞い込む。偶然か、何かの始まりなのか。参加を決意した拓海に危険が迫る。

拓海はなぜ英治と疎遠になったのか、英治の行方不明の真相は何なのか。それらが絡み合いながら、南極という陸の孤島で次々と事件が起こります。ただでさえ過酷な環境なので緊迫感があります。乗り越しを心配しながら読み進めた後、サスツルギって何?と我に返りました。

2019

07

12

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ふりむけばそこにいる.久賀理世



奇譚蒐集家 小泉八雲 罪を喰らうもの

名もなき残響/Heavenly Blue Butterfly/罪を喰らうもの

始まりは4日前、オーランドは雑木林に少年を見た。その少年は子供時代のオーランドそのもので日々成長していき、明日には現在の自分と瓜二つな姿で現れる恐れがあった。学寮の同室であるパトリックに相談するも、自分があちら側のものと気付きもしないで関わっている事実を突きつけられる。(名もなき残響、より)

もっと色々展開があり感動の一編なのですが、書きすぎると差し障るので。本作ではオーランドとパトリックが友情を育み、時に支え合っていく姿が書かれています。自分だけが視える自分だけが聴こえる、だと辛い時もあります。それが共有出来ることがお互いにとって得がたいことのようです。

オーランド・レディントン:聖カスバート校編入生、訳あってチェロをやめている
パトリック・ラフカディオ・ハーン:
聖カスバート校変わり者の神学生、オーランドにパトリキオス・レフカディオス・ハーンと名乗る
ジョージ・ロバート・ハーン:パトリックの兄

シリーズ情報:ふりむけばそこにいる.罪を喰らうもの.

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