2018

07

11

コメント

ふりむけばそこにいる.久賀理世



奇譚蒐集家 小泉八雲

境界の少年/眠れぬ子らのみる夢は/忘れじのセイレーン/誰がために鐘は

母を亡くしたオーランドは見ず知らずの父方の親族に引き取られ、ダラム
郊外にある聖カスバート校に編入することになった。ダラムまでの列車で
出会った、世の怪を蒐集するパトリックは校内でも有名な変わり者だった。
オーランドは怪異を共に体験しながら、パトリックと友情を育んでいく。

親族から疎まれて僻地の神学校に送られたオーランドは、似た境遇である
パトリックと出会い友情を育みます。二人の複雑な背景は徐々に語らえて
いますが、それを乗り越えていくこれからの続編を楽しみにしたいです。
再びチェロを手にするオーランドの姿とか、ありそうな気配なのですが。
あまりにも有名な小泉八雲の学生時代、粒揃いな短編の奇譚集です。

オーランド・レディントン:聖カスバート校編入生
パトリック・ラフカディオ・ハーン:聖カスバート校変わり者の神学生
   オーランドにはパトリキオス・レフカディオス・ハーンと名乗る
ジョージ・ロバート・ハーン:パトリックの兄
スポンサーサイト

2018

06

22

コメント

こどもつかい.牧野修



脚本 ブラジリィー・アン・山田/清水崇

トミーが連れ去った子供が戻った3日後に、近しい大人が謎の死を遂げる。
新聞記者の駿也は少女からトミーの呪いを聞いた。児童虐待をしていた親が
不審死を遂げた件で、第一発見者の少女の取材だった。一方、結婚を考えて
いる尚美は勤務先の保育園でトミーの呪いを受けてしまう。呪いを解くべく
始まりの地、伊勢に向かう。

本作は呪いに期日がある系です。新聞記者の駿也は尚美が呪いを受けことを
機に行動しますが、駿也は過去に自分が逃げた事を悔い、今度こそ逃げない
ために踏ん張ります。尚美も虐待されていた自分の過去とも戦うことになり、
二人のトラウマ克服にもなっています。

2018

06

16

コメント

招キ探偵事務所.高里椎奈



字幕泥棒をさがせ

幸多がバイトする奥田映写館で、映画の公開初日に違う映画の字幕が
流れてしまった。人為的なミスと考える幸多。だが、常連客の雪穂に
押し切られ、幸多と雪穂は事件の解決のため現像所を訪れる。そこで
幸多は脅迫事件に巻き込まれ、任意同行を求められる。

幸多の本職が探偵であると、うっかり読み逃して(または読んだのに
瞬時に忘れて)しまい、誰が探偵役なのか探り探り読んでいました。
今書くにあたり、一部読み直して知りました(笑)。こんなに初めの
方に明記してあったとは。。。流れは面白かったのですが、こんなに
探偵役を伏せる理由があるのか?どんな理由で?と探ってましたから。
シリーズ化されたら、探偵役を知った上で次作は楽しみたいです。

黒音幸多:探偵
雪穂史郎:フォントデザイナー
木島虎之助:刑事、雪穂の叔父

2018

05

22

コメント

呪い殺しの村.小島正樹



両親の死の真相に迫るため、「まつろわぬ民」について父の調査を継ぐ
決意をした探偵の海老原。糸瀬家の三つの奇跡を調べるために海老原が
訪れた不亡村で殺人事件が発生する。一方、都内で発生した殺人事件の
調査で不亡村を訪れた警視庁管理官の鴻上。二人の調査は、やがて同じ
過去に遡っていく。

題名からホラー色が強いかと思いましたが、残念ながら奇跡はがっつり
探偵が解明してしまいました。海老原はそのために動いているので仕方
ないのですが。事件の真相?は微妙でした。最後もう一歩引いてグレー、
またはもう一歩押しておかないと、鴻上さんの立場がないのではないか
と思うのはワタクシだけでしょうか。

2018

05

19

コメント

ブリザード.早見俊



D6 犯罪予防捜査チーム

二宮信次郎は念願の刑事になり、犯罪予防捜査チームに配属された。警視庁
目黒南警察署署長の肝煎りで新設された部署だが、地下一階の物置にあった。
しかも組織からはみ出した吹き溜まり6人、ドリフトのD6と揶揄されていた。
やる気のないD6の面々だが、補導した少女を救うために動き出した信次郎に
チームが巻き込まれ、解決に向けて力を合わせていく。

荒れた高校生だった信次郎は一人の刑事に救われ、自らも刑事を目指します。
補導した少女を放っておけず、家族とも関わるうちに、やがて大きな事件に
発展していく流れは面白いのですが、人間関係が軽いところが微妙です。

2018

05

07

コメント

革命前夜.須賀しのぶ



昭和の終わった日。バッハを深く思う眞山柊史は、東ドイツでピアノ留学を
始めた。各国から集まった才能に自分のピアノを見失っていく日々、教会で
美しいピアノ奏者に魅せられる。だが、彼女は国家保安省の監視対象だった。
ベルリンの壁崩壊前のドデスデンで音楽と思想の違いに翻弄される柊史だが、
やがて彼は自分の音と思いを見出していく。

解説で朝井リョウ氏が読後、自分自身が存在しない世界を舞台に物語を作り
上げることができる「書けないものない系」の書き手だと語られていました。
非常に抑えた書かれ方ですが切迫感があり、まさに革命前夜です。人物も皆、
個性的で魅力的でした。そして、最後泣けます。

現状滞っていることがあり、音楽全く関係ナシなのですが柊史のスランプに
勝手に思い入れてしまいました。年末の振り返りで再登場しそうです。

2018

04

28

コメント

三面鏡の恐怖.木々高太郎



真山の元に伊都子が尋ねてきた。彼女は真山の初恋、そして政略的に
別れた嘉代子の妹だった。真山に捨てられた嘉代子は自暴自棄となり、
真山の友人・平原に嫁いだが、すぐに別れ、肺病で亡くなったことを
伝えに来たという。程なく真山は伊都子と再婚するが、戦略に絡んだ
平原が殺害される。

初文庫化と書かれていたのですが、作品自体は1947年刊行でした。
タイトルの三面鏡に絡むコメントも作中にありますが、それもその
時代を知らないと、作中の人物と同じ共感は得られず残念でした。

プロフィール

シカフ

Author:シカフ
シカフ衛星Cへようこそ!

日本ブログ村

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

カレンダー

06 | 2018/07 | 08
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

検索フォーム

軽量 ページネーション

Designed by

Ad