2016

08

12

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鬱屈精神科医、占いにすがる. 春日武彦



占い師に「すがり」たくなる気分のこと/世界を理解する方法としての占い/
カウンセリングのようなもの、としての占い/「救い」に似た事象について/
一線を越える、ということ

不安感や不全感や迷いは自業自得なのか。同業者では気が進まず、
文学では救われない。そんな春日センセが複数の占い師を訪れます。
活字にしていいのかと思われる表現や、電車で爆笑してしまいそうな
ツッコミを用いてその経過が語られ、時に感動してしまうのです。

春日センセが診療で用いている診断名は6つ、人間はその6通りに
しか狂えないそうです。狂うにも限界があるのですね。唸りますね。
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2015

05

27

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精神のけもの道. 春日武彦



つい、おかしなことをやってしまう人たちの話
春日武彦=文
吉野朔実=漫画

精神の、けもの道/バランスが肝心/不幸は蜜の味/そんなもんだと思ってた/
つまらないことほど大切/鍵をねじ切る/当たる占いしか信じない/
そんな嘘ついて何になる/本当に憶えていないの?/わからなくなりました/
ある日、マンホールに落ちる/愚かさがまぶしい/対談

好きすぎて選べませんが、頼まれてもいないのに敢えて一番を挙げるとすれば、
相撲のアナウンサーになりたい若者が、アナウンサーになるために勉強に励む
のではなく、相撲の実況中継のアナウンサーを真似て延々と喋るという件です。
この類は一見無意味で退屈なことに耐えられるだけの精神力がなく、具体的な
ものばかりに目が向く。そこが決定的な弱点だとバッサリ。大丈夫か、自分。

2015

01

30

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待つ力. 春日武彦



究極の苦しさ/待つことに翻弄される人たち/時間のない世界/
待つ技術/空白と不条理/正気を保つということ

これは深いぃ。今までで一番、精神科医春日センセを感じた一冊です。
待つしかない状況は、究極の苦しさ。ゴミ屋敷の住人と周辺の住人との
時間の流れの違い。その対応に春日センセが参加された時の取り組み
などなど、具体的な事例に精神科医・春日センセの背中が見えます。

正常を担保するための条件は常に心に留めておこうと思います。
○ 自分を客観視できる
○ 別解を考えられる
○ 優先順位に妥当性がある
○ 必要に応じて受け流す

2015

01

11

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「キモさ」の解剖室. 春日武彦



初級編: 身近な「キモさ」を察知してみよう
中級編: 「キモさ」の発する違和感に、知的態度で立ち向かおう
上級編: 「キモさ」の気配と予感を、濃く、深く味わおう

個人的には中級編が最大の山場でした。「キモさ」を9つに分類しながら春日センセは
幼少の頃からのエピソードを様々に紹介しています。中でも小学生の頃のものを一つ
「噂は耳にしただけでアウト。噂を聞かせる相手として選ばれたことそのものがアウト」
なんという潔さ、もうホントにいい感じ、スバラしいです。

2014

11

05

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秘密と友情. 春日武彦/穂村弘



問題 友情/怒り/救い/秘密/努力/孤独/仕事/家族/不安/記憶/
言葉/お金/愛/補習 読書/特別ふろく 煩悩108コンテンツリスト

おなじみ春日センセと、歌人の穂村さんの対談です。関節外し的なアプローチで
物事を語る芸風ゆえに、春日センセが対談の相手として強く希望されたそうです。
問題と称された12の対談、個人的には「秘密」と「不安」が好きです。喋った言葉
そのままに起こしていると想像される春日センセの言葉の数々。やっぱりいい。

2009年「人生問題集」の改題

2014

04

18

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様子を見ましょう、死が訪れるまで. 春日武彦



精神科医・白旗慎之介の中野ブロードウェイ事件簿

黄色の研究/ピープ・ショー/樹源夢/屋根裏の散歩者/大晦日

灰田砂彦が墓地から走り出たら、個人的な情報と思い出が記憶が脱落していた。
記憶を甦らせない方がいい。心の声に従い、宿無しとなって数日後、脈に触れると
相手の欲望を感知できる能力に気付いた灰田は、味噌屋で出会った精神科医の
白旗慎之介、中野ブロードウェイで開業する彼のクリニックで働くこととなった。

春日センセ、さすがの新作です。中野ブロードウェイでクリニックを営むナルシストの
精神科医と、その助手で記憶喪失者の私。登場人物を読むだけで、期待の嵐です。
月村総研なるものも登場し、この連作短編の終焉はどうなるんでしょう。思うところも
あるのですが、ハズレているかなぁ。春日センセ節は変わらず、オススメです。

2012

11

25

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緘黙. 春日武彦



緘黙:心理学および精神医学用語。構音や発声の機構には障害がなく、また大脳・言語
領域の損傷がないにもかかわらず、沈黙を守り続ける状態を指す。正常域の知能を持つ
成人においては、一切喋らない全緘黙が長期間持続することはきわめて稀とされる。

「こだま」だけが短時間停車する、辺鄙な土地にある精神病院。その五百頭病院に女優の
マネージャーが訪れた。女優の実兄が15年間、仏壇の前に寝転んだまま喋らないという。
翌日、世界最長15年の緘黙症例が五百頭病院に運ばれてきた。三人の個性的な医師、
津森慎二、大辻旭、蟹江充子。彼らは喋らせることが出来るのか、また沈黙の理由とは?

春日センセの初長編小説です。いや素晴らしい、大笑いです。患者もですが、世界最長の
緘黙記録患者を治療する三人の医師たちが、更にその上を行く個性の持ち主で、あまりに
個性的なので、「この三人の医師が、精神科医だと思い込んでいる患者というオチでは?」
と、途中まで疑っていたほどでした。それだけ白状して、あとは是非とも読んで頂きたい。

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